屋根塗装における縁切り工法のタスペーサーについてご紹介します!
2023/03/29
屋根塗装の際に「縁切り」しないと雨漏りする、などと聞いたことのある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
今回は縁切りの必要性と縁切りが不要な状況、タスペーサー工法についてご紹介します。
縁切りの必要性についていまいち理解できていないと感じられる方は、是非参考にしてください。
□屋根塗装における縁切りの役割について
はじめに縁切りとは、屋根塗装をした際に、屋根材同士の隙間において、塗料が固まってしまった部分を削り取る作業を指します。
本来、屋根材と屋根材の間には水が通るほどの隙間がありますが、屋根塗装がきっかけで、塗料が屋根材同士の隙間部分で固まってしまい、水の通り道がなくなってしまうことがあります。
こうして水が詰まってしまうと屋根にシミができて屋根の内側に水がたまり続けて雨漏りを引き起こすため、排水のための隙間を作って雨漏りを防ぐ縁切りは屋根塗装において必要な作業なのです。
セメント瓦やモニエル瓦のように元の厚さや構造上縁切りの不要な屋根もありますが、スレート屋根を塗装してもらう場合は必ず縁切り作業が必要です。
例外として、五寸勾配以上の急傾斜な屋根の場合と経年劣化によりスレート屋根の先端が反ってしまい3mm以上の隙間が出来てしまっている場合には縁切りの工程は不要ですが、まずは専門家に診断してもらって状況を把握したのちに、適切に処理しましょう。
□縁切りのタスペーサー工法について
縁切りの方法について、従来はへらやカッターを使った工法が主流でしたが、現在はタスペーサーを入れる方法が一般的です。
従来の縁切り作業の流れとしては、塗料が固まった部分をヘラやカッターを用いて、一つ一つ削り取るという流れが主流でした。
ただ、そこには多くのデメリットがあったため、現在ではあまりそのような流れでは行われていません。
具体的なデメリットとしては、塗装した屋根の上を踏まなければならないため屋根材が汚れますし、カッターで削った部分が傷んでしまったり、二人で終日作業してようやく終わるため手間も時間もかかったりするため費用も高くなることが挙げられます。
対して現在では、タスペーサーという薄い板のようなものを屋根の間に挿入していく工法が主流です。
下塗りと上塗りの間で差し込むため、仕上がった屋根に上る必要がありません。
そのため汚れや傷が付かず作業自体も一人で作業して3時間程度で終わるため、人件費の削減にもつながります。
□まとめ
屋根塗装において縁切りをすると多少値段は上がってしまいますが、縁切りをしないことで雨漏りに発展してしまうとその修繕に何倍もの金額がかかってしまうため、後々の大きなトラブルを避けるためにも縁切りの役割をしっかりと把握しておきましょう。